不確実性と不確定性の時代 maybe and uncertainty 2003 5 26
最近、関東地方では地震が多いですね。今も揺れていますね。
交通事故は、前年同月比や、前年累計比などの統計が報道されますが、
地震に関しては、なぜか、そういう統計的なものは報道されません。
大規模な地震ならともかく、中規模な地震では、日本は地震王国なので、
みんな、それほど、気にしていません。
しかし、昔から、あまりに地震が多く、地震で悲惨な目にあってきました。
地震に関しては、地震先進国なので、地震対策のノウハウをパッケージ化して、
今後、地震のありそうな国へ輸出したらどうかという意見もありました。
それほどまでに、歴史的には、日本では地震が多かったのです。
さて、これまでのとおり、日本は地震大国であり続けるのか、それとも、
トレンドが変わって、他の国に地震大国の座を明け渡すかというテーマがあります。
ある貸し切り列車の中は、にぎやかです。
ある車両では、乗客同士が喧嘩しています。
ある車両では、食堂車で食事をしています。
ある車両では、ダンスを踊っています。
ある車両では、みんな寝台ベットで寝ています。
貸し切り列車は、ポイント切り替えにさしかかり、
乗客同士が喧嘩をしている車両が大きく揺れました。
すぐに食堂車も揺れるはずです。
車両の動きをよく知っている車掌は、
ダンスを踊っている乗客に、まもなく揺れると言いますが、
みんなダンスに夢中で、耳を貸しません。
ましてや寝台車では、みんな寝ています。
しかし、車掌は規則ですので、乗客が聞こうと聞くまいと、
もうすぐ揺れますと言いました。
ダンスを踊っている人たちは、
そんな将来のことは、誰もわからないではないか。
そんな不確実なことを、
まるで確定しているかのように言うなと主張します。
将来のことは、不確定なのだと主張します。
確かにポイント切り替えといっても、
レール自体は直線で、右と左へ分岐するポイントがあっただけです。
だから、そのポイントで、直進すれば、
車両が大きく揺れることはありません。
しかし、右か左へ分岐する方を選択すると、
車両は大きく揺れることになります。
これは、選択とその結果とも言えます。
あるいは原因と結果かもしれません。
しかし、その選択が誤りだと、みんなが言い始めましたので、
運転手は、列車を止めて、安全確認してから、
列車を後退させて、
ポイント切り替えの分岐点まで、
車両をバックさせました。
もちろん、運転手はベテランなので、
ポイントがどこにあるか熟知しています。
それにしても、鉄道王は、よくもこんなにポイントを作ったものだと、
運転手はつぶやきました。
そして、列車は走り出しました。
また、車両のなかでは、何事もなかったかのように、
喧嘩が、食事が、ダンスが始まりました。
寝台車では、本当に何事もなかったかのように、
みんな、すやすやと寝ていました。
21世紀は、「多様性」ということがキーワードになるかもしれません。
しかし、あまりに物事が「多様」であり、
みんなが、さまざまな行動をしたり、
突然、みんな同一行動をしたりして、
「不確実」、「不確定」な時代にも見えます。
しかし、一見、「複雑」に見えるシステムも法則性があるのです。